なにげにおもしろい

 官界通信と官報の部屋

 官報(かんぽう)は、日本の国の機関誌。国としての作用に係わる事柄の広報および公告をその使命とする。慣例として、法令の公布は官報によりなされる。
 このページでは、そんな堅い内容の中で、たまたまみかけたおもしろそうな内容にポイントを絞って紹介していきたい。


 発行場所:独立行政法人国立印刷局


※(郵便貯金の簡易保険「かんぽ」とは関係ありません)


【瑞江の東部地区の噴水】

 昼休みの回覧物の中に、「官界通信」という小冊子がある。「官界通信社」というところから、月に3−4回ほど発行されている。霞ヶ関っぽい記事が豊富に書かれていて、堅い内容の記事が多いけど、おもしろい記事もたまに見かける。


 国会質問に関する記事があった。野党の議員が、内閣総理大臣に対して公開質問をした。質問内容は「大相撲の八百長疑惑について。」だった。

議員:「相撲は国技であるか」
総理:「定義がされておらず、お答えするのは非常に困難」

議員:「八百長疑惑に対して、文部科学省はちゃんと調査したのか」
総理:「適切に調査したと聞いている」

議員:「幕内優勝者に、天皇賜杯や内閣総理大臣杯が授与されている。八百長疑惑に関して、行政(=総理)にも責任問題があるのではないか」
総理:「それは、日本相撲協会からの名義使用に対して認可したものであり・・・(○○杯の名前が総理だからって不信任案に関連づけるのは勘弁だよ)」

 当時は、統一地方選も始まった頃だったので、与党と野党のバトルも夏に向けて白熱しはじめたけど、もう少し建設的というか、良い議論をしてもらいたいと思った。(話のネタとしてはおもしろいけど。)



イノベーション25


【区民農園】

 イノベーション25という活動がある。2025年の日本を、イノベーションの力で豊かにしよう!という取り組みなのだそうだ。阿部総理が力を入れている事業であり、ホームページでその内容が公開されている。その家族設定がおもしろいこともあるけど、実現性に疑問を持ってしまうのは・・・私の頭が硬いからだろうか。
http://www.kantei.go.jp/jp/innovation/chukan/070226.html

 題名:「伊野部(いのべ)家」(←ネーミングからしてすごい)

祖父(77歳) もと社長。現在は週15時間、地元の小中高で講義を行っている。
祖母(74歳) 若者中心のボランティアサークル活動に熱心に取り組む。
父(50歳)  ベンチャー失敗後、新たなベンチャーを立ち上げ急成長中。
母(51歳)  出産・育児支援制度等を活用して現在まで勤続中。
長女(22歳) 大学4年生。大学院の留学先について悩み中。
長女(17歳) 中国の高校に留学中。
弟(ロボット)名前は「イノベー」。ロボット2代目。

詳しい内容は上記ホームページを見てもらうとして、ここでは一部を紹介したい。

父いわく「かつての通勤地獄がまるで嘘のようだ・・・」
母いわく「今年になってから、まだ一度も現金を見ていない。」
イノベーいわく「掃除は、ママの仕事部屋以外は終わったよ。お風呂は、18時頃に準備しようと思っているよ。パパは、さっき19時頃に帰ってくるって言ってたよ。」 日常会話は難なくこなすようになっている。

 さらに、現在の伊野辺家は200平米の一戸建てだそうだ。その一方で、タワー型の集合住宅では田植えもできるらしい。ちなみに我が家は2DKで4人暮らしだ。(そのほうが楽しいけどね。)

 ・・・さて、科学者たちは、2025年までに上記を実現しなくてはいけない。相当なプレッシャーだと思うけど・・・。阿部総理は「言い逃げ」にならないように、ちゃんとがんばってもらいたい。




皇宮護衛官の募集


【西瑞江の神社】

  「皇宮警察大卒スペシャリスト」の募集をしていた。天皇陛下の住んでいる皇居の警備に当たる、大変誇らしげなな職業であると思う。

 皇宮護衛官とも言うそうで、今では、専門的な知識や特技を持った人材を、幅広く採用することになったそうだ。応募資格は、大学を卒業した人か、もしくは平成20年3月に卒業見込みの人らしい。興味のある人は募集要項を参照してください。(http://www.jinji.go.jp/kisya/0703/kougu.htm

 それで、以下が募集要項に書かれていた、特技に該当する項目だ。「次の(1)〜(6)のいずれかの資格又は特技等を有する者」だそうだから、多くの人にチャンスがあるような記がする。

(1)2002年以降のTOEICスコアが730点以上の者
(2)スキー経験者でSAJ2級又はSIAシルバー以上の技能を有する者
(3)柔道、剣道等が2段以上の者
(4)乗馬経験者で日本馬術連盟B以上の騎乗者資格を有する者
(5)大型自動二輪車の運転免許を有する者

 乗馬経験者で日本馬術連盟B以上の騎乗者資格って、どんな得意技なのだろうかと興味があるところである。調べてみたところ、「馬場馬術競技課目」というのがあり、非常に多くの科目があって、採点も1点(極めて不良)から10点(優秀)まで設定されている。詳しくは、社団法人日本馬術連盟のホームページを見て欲しい。颯爽と馬にまたがる写真が格好いい。

 


公務員の交通手段の削減


【水辺の散歩道】

  平成19年3月30日付けの官報(号外第66号)を見ていたら、『人事院規則九―二四(通勤手当)』第9条が改正されてしまっていた。第9条は「交通の用具」つまり公務員の通勤手当の支給対象となる交通手段について定めたもの。

 今回の改正により、そり、スキー、舟艇(「しゅうてい」と読む)で通勤できなくなってしまった。

 雪山の上の小屋からスキーで出勤したり、犬ぞり(犬である必要はないが)で氷原を1時間かけて通勤していた人もいたかもしれないと思うと、ロマンを感じる。人付き合いが苦手で、無人島に住みながら、毎朝、手こぎボートで荒波を乗り越えて出勤し、なおかつ無遅刻無欠勤な人もいたはずである。それが、残念ながら、事実上禁止されてしまったことに、安倍政権に対する不満を感じる。

 ちなみに、安倍総理の名前は、書き間違えが多く見られる。「阿倍」とか、「阿部」とか「亜部」とか。ただしくは「安倍」。私は「安心が倍増」とか、「円安が2倍に」と覚えている。よく中国語のラジオニュースを聴くことがあるけど、中国語では「阿部」と「安倍」では発音が違うので、覚えやすい。ちなみに「阿部」は「アーブゥ」、「安倍」は「アンベイ」と発音する。「安倍晋三」は「アンベイジンサン」と読むので、「じーさん」のような感じがしてほほえましい。(思い切り脱線したが)


(改正前)
第九条
 給与法第十二条第一項第二号に規定する交通の用具は、次の各号に掲げるものとする。ただし、国又は地方公共団体の所有に属するものを除く。
一 自動車、原動機付自転車その他の原動機付の交通用具
二 自転車、そり、スキー及び舟艇。ただし、原動機付のものを除く。

(改正後)
第九条
 給与法第十二条第一項第二号に規定する交通の用具は、自転車その他の原動機付の交通用具及び自転車とする。ただし、国又は地方公共団体の所有に属するものを除く。




霞ヶ関のベストセラー



【同じ写真ですが】

霞ヶ関のベストセラー、平成19年7月中旬 農林水産省 三省堂書店調べ (一部抜粋)

農林水産省と経済産業省にそれぞれ三省堂書店の売り場があり、そこでの売り上げベスト10が「霞ヶ関のベストセラー」として交互に報告されている。厚労省には友愛書房が、東京高裁には至誠堂書店があったりするので、省庁毎にベストセラーも変わるんじゃないかと思ったりするけど、それはさておいて。

すべて紹介すると完全な転載になってしまうので、いつも掲載ありがとうございます、ちょっとしたご紹介までという意味で、一部のみ抜粋します。

■■■ 1位 公務員、辞めたらどうする? (山本直治)

公務員は、民間で思われているほどラクではない。世間の目は厳しいし、好きなことばかりでは決してない。転職支援サイト「役人廃業.com」を主宰する著者は、「天下り」を無くす対策として、公務員が独力で転身先を探せる環境づくりが必要であると主張している。

■■■ 2位 女性の品格 (板東真理子)

女性としての振舞い方を具体的にアドバイス。何げない日常の立居振舞いに、女性の生き方と品位はおのずと表われるものである、と書かれている。大和撫子風の女性像。国家の品格という本が売れたので、その影響もあるのかな。霞ヶ関で輝いている女性がめざす姿は、キャリアウーマン的な姿ばかりではないのかもしれない。

■■■ 4位 どうすれば役所は変われるのか (日本経済出版社)

横並びを打ち破り、地域の独自性をいかに創造していくか。改革推進、研修・人材育成に最適のテキスト。実際には書かれている通りを実行しても、変わるのは非常に難しいかもしれないけど、「現状を何とかしなくては」と思っている公務員も多いのだと感じました。

■■■ 7位 とてつもない日本(麻生太郎)

やっぱり、この人に注目してるんだなあ、と思った。自民党の次期幹事長とか、総裁候補(派閥は少数派だけど)とも見られてるからね。マンガが好きで、一部の若手から熱狂的な支持がある、とも。

■■■ 10位 小説こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治)

そういえば、この原作漫画の主人公も公務員なんだよね・・・。こんな人が職場にいたら楽しいだろうな…でも上司は大変だろうな、などと思いながら。



官界通信の編集後記(前記?)について


【散歩道の山吹】

 官界通信の始めの頁に、「感懐春秋」というコーナーがある。「感懐(かんかい)」と「官界」をかけているのがお茶目だ。どちらかというと「公務員いろいろあるけど頑張ろう」的な内容。私自身は公務員ではないけど、そうだよな〜と感じる記事もしばしば。

今年(平成19年)から開始された国家公務員中途採用者選考試験(いわゆる再チャレンジ公務員試験)の応募者が、152人の採用枠に対し、25,000人の応募、倍率は164倍だった。

『(高い倍率だが)公務員バッシングをなんと理解しているのか、一種不思議な気がする。』
→ちょっと同感であった。同窓会では酔った学友から「しょせん、俺たちの税金が給料なんだろう」とか「親方日の丸はラクだよな」という心ない声も。それでも、世には公務員を志す人たちが多いことに、若干の安らぎを覚えたりする。切り返しのできない公務員の辛いところだ。

『(採用年齢が29-39歳)いわば採用時にすでに「おっさん」の風格を身につけているわけで、職場の中での対応に戸惑うことも十分考えられる。』
→たしかに。人生の荒波を乗り越えてきた「おっさん」(←私もそこに属するのだけど)が若手職員と同様の業務を担当する場合、若手の管理職はずいぶん気を遣うかもしれない。

『40歳で公務に入った人は、現行60歳定年制では20年間しか在職できない。そのわずかな期間でどれだけ才能が生かせるのか。』
→これは、ちょっと言い過ぎでは?外部からの新しい風は、それが業務効率を向上させるかしないかは別として、職場に変化をもたらす。むしろ、違う背景を持った方々の活躍場所や、職場変化を良い方向に向かわせる職場努力こそ大事だと思う。(編者様・・・誤解があったらご容赦ください。いつも楽しみに拝見させていただいております。)




一般職公務員の退職事情(「人事管理通信」より)


【旧江戸川の係留施設】

 「人事管理通信」に掲載されていた、退職理由別の退職者数の記事を紹介します。以下の数字は、常勤の一般職国家公務員(日本郵政公社の職員を除く)が対象です。その他には、死亡退職等が含まれています。

平成16年退職者数 : 17,003人
定年退職 : 4,846(29%)
勧奨退職 : 4,213(25%)
自己都合 : 6,363(37%)
その他  : 1,581(9%)

平成17年退職者数 : 16,413人
定年退職 : 4,026(25%)
勧奨退職 : 4,199(26%)
自己都合 : 6,711(41%)
その他  : 1,477(9%)

ここでの数字は、あくまでも「一般職」。マスコミで取りざたされている「天下り先」が用意されている局長級以上の幹部クラスとは違った、いわゆる「普通の公務員」の人たちだ。

意外と「自己都合」による退職が多いことに気がつく。定年退職は3割にも満たない。勧奨退職(肩たたき?)も少なくない。民間と同じような比率であるかもしれない。

勧奨退職をする際に、もしかしたら、次の就職先(天下り先?)の提示があったかもしれないし、「早めに退職して残りの人生を楽しもう」と思う人もいたかもしれない。この辺も一般企業と同じ。上場企業の部長クラスには、退職後、関連会社への「天下り」が存在するし、電機メーカーでは定年後技術者の「再雇用」が進んでいる。

公務員の再就職先に関する法律はこれから整備されていくけど、この比率がどのように変わっていくのか、見守りたい。



公務員川柳(「人事管理通信」より)


【噴水(再掲ですが)】

 来年(平成20年)12月に、人事院が設立60周年にあたる「還暦」を迎える。これに伴い、以前、50周年の時に募集した「公務員川柳」をもう一度募集するそうだ。私は公務員ではないから応募できない(?)けど、厚生労働省はじめ公務員に対する風当たりが日増しに厳しくなってきている中で、どんな作品が生まれるか、興味がある。新聞で取り上げられる「公務員」という漠然として抽象的な存在ではなく、そこにはもっとリアルな、仕事や生活に悩みながらも頑張っている人間の姿があるように思える。

 以下に、前回の優秀作品を記事より抜粋する。

 ・あれこれと 原案ひねって もとどおり −疲れた男−
 ・お前もか 言葉も服も マニュアル化 −悩める面接官−
 ・国のため ささげた髪は 幾千万 −霞かっぱ−
 ・仕事漬け 家族四人で イス三つ −空−

 上記の他にも、「驕るな上司 奢れよ上司」というのがあった。このへんは公務員に限定するものではないと感じた。

 この「人事管理通信」は、人事担当者向けの冊子で、送料込みで一部700円もする割には、見栄えは非常にシンプルかつエコ的である。B5サイズの再生紙を10枚ホチキス止めされた状態で配布されている。広告等は一切無い。ほぼ全てが文章なのだが、面白い記事も載っている。人事に関する座談会の議事録や、国会質疑応答をほぼそのまま掲載している点も興味深い。毎月3回刊行の割には、よく話題も尽きないなと感心している。

 最近は、公務員の能力開発に関する話題が多く掲載されている。

 「本省などでは業務拘束時間が長く、研修を受けさせるだけの時間がない。」
 「研修を受けさせたくても、優秀な人ほど仕事をたくさん抱えており、参加させられないのが現状だ。」
 「国会議員の根回しなど、『育成されるべきではない能力』が育成されているのも問題だ。」

 「公募制」「内閣一元管理」「諸外国との比較」といった公務員人事管理的な言葉が多い中でも、「長時間勤務」「ワークライフバランス」等の、民間でも課題となっているテーマが顔を出している。





日本中央競馬会の決算(「官報」より)


【区民農園】

 官報、平成20年4月9日の記事。
「日本中央競馬会平成19事業年度決算等に関する広告」がありました。

 日本中央競馬会(JRA)といえば、お馬さんの運動会の胴元である。
ちなみにこの法人は、日本中央競馬会法(昭和29年7月1日法律第205号)に基づく特殊法人で、公共性の強い法人であるため、農林水産大臣の監督下に置かれています。

 貸借対照表と損益計算書が掲載されていました。
 馬券、つまり「勝馬投票券」に関する項目を拝見すると、

 ・勝馬投票券諸支払金 2兆 629億円
 ・勝馬投票券収入   2兆7715億円

 上記から「払戻し率」を計算すると、74.4%になります。

 ほぼ25%も胴元に持って行っているのかとショックを受けます。ピンハネという言葉はピン(=1割差し引き)ですが、ここは2割5分なのでリャンピン半ハネ?でしょうか。競馬で勝利(しかも常勝)するのは、やっぱり胴元であり仕組みを作ったJRAなんだなぁと感心しました。

 利益を単純に計算すると、差し引きで7000億円くらいの「利益」がある気がします。わくわくしながら損益計算書を眺めると、まず国庫納付金が2750億円ほど差し引かれ、次に競馬事業費、競争事業費…などと呼ばれる費用が差し引かれていき、最終的な純利益は207億円だそうです。

 当期純利益(207億円)は、貸借対照表の資本金等(1兆608億円)に組み込まれて、内部留保されているように見えます。将来的には、競馬事業の発展に使われていくと思います。

 費用の内訳を見ると、収入のほぼ1割が国庫納付なので(この意味では、国庫に対しては「ピンハネ」という言葉がピッタリですが)、残りの4000億円強がJRAの経費でしょうか。ちなみに職員数は1886名です。一人当たり経費は2億円?高いなあ。それ以前に、職員一人当たり利益が3.7億円!年収で3.7億円も貰えるなら転職しようかな、と思う今日この頃です。(費用が全て人件費であることなんてあり得ませんが・・・。)